暖かい日は一瞬、春の嵐がきては
また春が背を向けて寒い日。
春隠れ。
今日は朝から予定が詰まっていて
そこまで来た春を期待して
しまって置いた
分厚いコートをまた引っ張り出した。
電車を待つホームで
久しぶりにペチカから連絡がきた。
近況を話しながらも返ってくるペチカの返信に
掴まれたようにポロポロと急な連絡の返信で
最近の深い話をする。
そのあと、
長い返事が来て、一文づつ読んでいくと
最後の一文に鼻の奥がツンとして、
喉がきゅっと狭くなって、いわゆる泣く前兆。
マスクを目の下まであげては
ゆらゆらする視界の中目頭に溜まった涙を、
必死にこらえるのでした。
ペチカとゆう人は、とても不思議な人で
急にくる連絡はいつもわたしが思い悩んだ時、瞬間にピンポイントに連絡がくる。
思い返せば
わたしは大学の時に落ち込んで哀しくてたまらない日、
やっぱり急に連絡がきて、
思い立って片道2時間かけて会いに行ったことがある。
着いた時にはもう日が暮れていて
彼女が働いていた古着屋さんの古いレジ台の奥に腰掛ける小さなペチカを見た瞬間
わんわん泣いて、よく来たねと泣きながら抱きしめてくれたのはいい思い出。
小さい身体で大きなパワーと膨大な愛をもって
周りをよく見てる、助けてもらってばかりで頭が上がらないよ。
彼女のご主人(たくちゃん)が
朝、くみちゃん元気かなーと呟いてたから連絡してみたの、と聞いてそれもすごく嬉しかったのでした、最強夫婦だなぁ。
そんなこんな連絡を取りながら、
目的地の駅を出る時に
Suicaのチャージがちょうど0になったのを
確認して改札を出たところ。
わたしは少しだけ前を向けたのでした。